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うるせえ大内、さっきも駅前の公園で風を吹かせたが、それを指揮だとか合気道と送信でいうのやめろ。だれもそんなふうに見てない。横を向いたり下がったり後ろを向く指揮はない。足を使ったり蹴りや突きを入れる合気道もない。また中国武術や気功師が必ず風を吹かせられるとはいってない。できる人がいるなら見てみたい。俺はそれらの武術を全く習ってない。ただ俺の指先や手のひらや目や足先からでているものが、気ではないかと想像しているだけだ。気の正体は科学的に証明されてないが、一説には光ではないかと言われている。俺はそれを発するのに必ずしも中国武術の形を必要としない。合気道でも指揮でも空手でも少林寺でもない。気がついたらできるようになっていただけだ。体を動かさないで呼吸だけで風が吹く。だから手を使う指揮や合気道では絶対ない。

数年前、テレビ朝日前の六本木中で開かれた港区のカンフー教室があったので行ってみた。講師の中国人に「気功で風を吹かせられますか?または気で敵を倒せますか?」などと聞いてみた。講師の答えは「そのようなものは存在しません。あれは一種の催眠術です。特定の道場とかごく限られた閉じた集団(教団)で、あらかじめ暗示をかけておいて、師匠が手をくるりと回転させると生徒がつられてひっくり返ったりしているだけです。外の世界には通用しません」と言った。風を吹かす能力や気はこの講師によれば中国武術でなく、気功術はまやかしだということだ。しかし講師の専門はカンフーで気功ではないからわからない。それと講師の話は話として筋が通っていると思うが俺のと異なる。忍法で催眠術をかけておいて、特定の絵などを他の事物に関係づけるアンカリング(潜在意識への打ち込み)をして、日中その絵を見せると、急に眠くなるとかいった技だ。講師はこのことを言っていたのだろうが、俺とはまったく関係ない。俺の技は誰もいなくても風が吹くし(見ている人の幻影ではないし)、初対面の人の前でも吹かせることができる。テレビ朝日はこの講師の話に反論しなかった俺について「大石のもイカサマだ」といっていたのだろう。説明する際、講師は俺を敵視する目で、俺の首に刀を押し当てる真似をしたので、この中国人に俺が風を吹かせる能力があることを説明する気はなかった。この回での港区のスポーツ委員は小内(こうち)という中年女性だった。俺を険悪な目で見ていた。港区立六本木中は東洋英和小の隣にある。

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