「きのうのマイクロソフトは売られすぎだ。長期投資家は買いだ」とアメリカの相場マスコミが大合唱しているが、まあダメだね、これだけ下がると。弱気(長期下落)相場に入っているというのが常識的な判断だ。昨年末の天井からきのうの安値までマイクロソフトは23%安、アマゾンは28%安、FBは24.5%安、ネットフリックスは49.8%安、テスラは31.8%安、エヌビディアは39.7%安、AMDは34.6%安、アドビは31%安しており、総崩れの状況だ。
株式相場の天井を断定した去年12月16日のこのブログhttps://atsumi-oishi.at.webry.info/202112/article_10.htmlから抜粋。
「FOMCを通過したが、アメリカ株がまだ高値を更新できないということは、やはり利上げの時代に入ってパラダイムが変わったと認識すべきなのではないか。来年以降年数回の利上げを数年間続けるという声明にぞっとする。株にとって利上げはまず「売り」だ。インフレはまだ続くし一部の株の上昇は続くだろうが、徐々に市場から資金が撤退しているように見える。バブル時代の経験者の自分としては、土地と株が暴騰し(資産インフレ)、日銀が金利(公定歩合)を連続的に2回引き上げたがそれでも上昇が止まらず、日銀三重野総裁は3度目の利上げに踏み切った。直後から株が急落を始め、利上げの効果が現れたが、三重野は「再びインフレを起こさないための予防的措置」として4度目の利上げを断行した。これで株は奈落の底に沈んでいった。翌年地下が大暴落した。それから31年経ったが株価(38900円)も地方の地価もいまだバブル高値を回復していない。三重野総裁の名前は、日本をバブル崩壊に追い込んだ張本人として永遠に歴史に記憶されることになった。FRBがそこまで愚かだとは思わないけれども、バーナンキ以降のFRBのかじ取りはグリーンスパンのようにはうまくできてないように見える。市場に悪影響を与えないよう金利を上げるのは至難の業で、来年の利上げの直後市場が暴落に見舞われる可能性はあるだろう。とにかく長い金利上昇時代に入ったということで、株は大勢売りなのではないか?今後高値追いせず、徐々にポジションを減らしていくのが賢明ではないだろうか。利上げによって景気が冷えインフレも一気にしぼむことをお忘れなく。低金利(ゼロ金利)によって大量に市場に供給されたマネーが株価や商品価格の上昇の原動力になってきたのだから、その金を中央銀行の金庫に戻すための利上げは、株や商品のロング(買い)に不利なことはだれでも理解できるだろう。FRBが利上げを見送れば株や商品はまた暴騰するが、そういうわけにはいかないだろう。中央銀行の仕事は金利を上げ下げするしかなく、特に金利を上げてインフレを鎮静化させること以外重要な役割はない。インフレで庶民にまで苦しみが広がっている。「インフレ下の景気悪化」のスタグフレーション状態なので、物価上昇に見合った賃上げはないだろう。」